AI超え[えーあいごえ] ― 2020年流行語大賞
将棋の棋聖戦第2局で藤井聡太が考慮時間23分で指した一手は、AIが6億手を読んで導いた最善手(局面において最も良い指し手)だったと話題になった。A.I.と将棋は、長い間攻防が入れ替わってきた。A.I.は全世界のWebから知識を構築する。人を超えた将棋A.I.・Ponanzaの解析力は高度になったが、人と人が指しあう将棋ではないものだ。音楽の分野でも、A.I.の音楽センスは1980年代で、すぐに我々の時代を超えていくと言われるが、それはない。起こりえない。手本にする人間のほうがまだ、新しいザ・ビートルズを生み出せないまま、バロック音楽の次元でウロウロしている程度なのだから。これはアポロが月まで行って、50年が経とうというのにまだ人間は宇宙旅行もできないでいるのとは違う。
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